グリーフケア人材養成講座の概要
グリーフケア人材養成講座とは
グリーフケア人材養成課程は、医療、保健、社会福祉、介護、教育、宗教活動、その他、さまざまな臨床の現場において、グリーフケア、スピリチュアルケアを提供できる人材を養成するためのプログラムです。
現在、人間らしいを終末期求める緩和医療、在宅医療、救命救急医療、また様々な福祉や介護の現場において、当該専門職能に止まらない、全人的なケアが求められるようになってきており、スピリチュアルケアと言われる心のケアの必要性が認識されています。
また、家族を亡くした遺族へのケア、大地震や台風・水害などの被災者ケア、航空・鉄道・自動車事故や犯罪などの被害者ケア、自死遺族への支援、葬儀での遺族対応など、十分に心のケアが実現されていない領域も多いのが現状です。
これらの状況に関心を持つ方々、そして、悲嘆(グリーフ)を抱えた方やスピリチュアルな痛みを抱えた人々に、心を寄せて、寄り添い、ありのままに受け入れて、その方々が立ち直り、自立し、成長し、そして希望を持つことができるように、支援することを志す方々のための講座です。
グリーフケア人材養成講座は、次の3つの課程があります。
グリーフケア人材養成課程(2年制)
グリーフケア、スピリチュアルケアなどの「ケア者」となることを目指す方が最初に受講する課程です。
この課程を優秀な成績で修了した方には、上智大学の独自資格であり、グリーフケア研究所が認定する「上智大学グリーフケア研究所認定臨床傾聴士」の資格を付与します。
文部科学省が定める「履修証明プログラム」であり、修了生には「履修証明書」を交付します。
文部科学省の「職業実践力育成プログラム(BP)」の認定を受けた課程です。
厚生労働省の「専門実践教育訓練給付金制度」の指定を受けた課程です。
グリーフケア人材養成課程(2年制)の詳細は、こちら
資格認定課程(1年制)
グリーフケア人材養成課程を修了した方を対象とした課程です。
この課程を優秀な成績で修了した方は、日本スピリチュアルケア学会が認定する「臨床スピリチュアルケア師」の受験資格を得ることができます。
文部科学省が定める「履修証明プログラム」であり、修了生には「履修証明書」を交付します。
文部科学省の「職業実践力育成プログラム(BP)」の認定を受けた課程です。
資格認定課程(1年制)の詳細は、こちら
専門課程(1年制)
資格認定課程を修了し、日本スピリチュアルケア学会の「臨床スピリチュアルケア師」の資格を取得された方を対象とする課程です。
また、グリーフケア人材養成講座以外のスピリチュアルケア師養成プログラムを修了し、日本スピリチュアルケア学会の「臨床スピリチュアルケア師」の資格を取得された方を者も対象としています。
文部科学省が定める「履修証明プログラム」であり、修了生には「履修証明書」を交付します。
専門課程(1年制) については、こちら
グリーフケア人材養成講座が養成する人材像
グリーフケア研究所は、本学の教育精神、“For Others, With Others – 他者のために、他者とともに生きる者” に基づき、死生学を基盤とし、さまざまな喪失によるグリーフ(悲嘆)を抱える個人や共同体に対して、スピリチュアルケアを提供できる人材の養成を目指しています。
グリーフを抱える個人や共同体が持っている死生観やスピリチュアリティの多様性を前提として、スピリチュアルな課題(スピリチュアルペイン)に直面している悲嘆者に対し、ケア対象者・ケア提供者が共に各自の死生観・スピリチュアリティを十全に生き共存できるケア関係の構築を目指し、深い臨床理解とダイナミックなケア実践ができる人材を養成しています。
具体的には、医療、保健、社会福祉、介護、教育、宗教活動、その他、臨床の現場での対人援助の専門職としての活動において、グリーフケア、スピリチュアルケアを提供できる人材、あるいは、遺族会・患者会等のサポートグループのファシリテーション、ケア提供者のピアケアのリーダーシップを取れる人材を養成します。また、ボランティアとして、医療・福祉等の現場、事件・事故あるいは災害等の現場、その他さまざまな現場において、グリーフ(悲嘆)を抱えた方々に寄り添い、耳を傾けることで、ケアを行うことができる人材を養成しています。
グリーフケア人材養成講座の開講場所と開講期間
グリーフケア人材養成講座は、東京の上智大学四谷キャンパスと、大阪の上智大学大阪サテライトキャンパスの2つのキャンパスで開講しています。
グリーフケア人材養成講座の受講生は大半の方が社会人です。このため、受講生の便宜を考えて、水曜日の夜間と、隔週の土曜日に講座を開講しています。
東京の四谷キャンパスと大阪サテライトキャンパスとも、グリーフケア人材養成講座の課程やカリキュラムは同一ですが、開講日や開講時間が異なります。
また、3つの課程(グリーフケア人材養成課程・資格認定課程・専門課程)によっても、開講日や開講時間が異なる場合があります。
詳細については、各課程のカリキュラム・時間割を確認ください。
グリーフケア人材養成課程(2年制)の開講期間は、およそ次のとおりです。
東京四谷キャンパス
春学期 4月~7月 水曜日15週、土曜日(第1・3土曜日)8週
秋学期 9月下旬~1月 水曜日15週、土曜日(第1・3土曜日)8週
水曜日 18:30~20:00 (90分 1コマ)
土曜日 9:30~18:20 (90分 5コマ)
大阪サテライトキャンパス
春学期 4月~7月 水曜日15週、土曜日(第2・4土曜日)8週
秋学期 9月下旬~1月 水曜日15週、土曜日(第2・4土曜日)8週
水曜日 18:30~20:00 (90分 1コマ)
土曜日 9:30~18:20 (90分 5コマ)
詳細については、各課程のページをご覧ください。
グリーフケア人材養成講座の受講生
グリーフケア人材養成講座の受講生には、さまざまな職業の方がいます。
中でも、医療・福祉・行政・教育・宗教など、対人援助の職にある方が多く受講しています。
その一方で、職業等とは無関係に、ご自身の体験等を踏まえ悲嘆を抱えた方のために役立ちたいとの思いで受講する方も多数います。
なお、グリーフケア人材養成講座の教育内容は、およそ4年生大学の高学年の授業のレベルとしていることから、一定以上の学歴を有する方であることを出願資格の一つとしています。
出願資格の詳細については、グリーフケア人材養成課程(2年制)のページをご覧ください。